hasihiro25のつぶやき

長野県の、しがない派遣社員。ゲーム、ニュースの感想などつぶやき

[環境](1/2)地域活動&ごみの話

友人に、ごみ問題と地域活動について教えてくれ、と言われた。
大学4年間で培った知識を携帯で次のようなメールにしたので、ブログにも掲載してみます。
(友人に送信した内容のままでは問題があったので、一部伏せ字にしました)





君に頼まれた、ごみに関する知識をメールにまとめたよ。
(携帯メールでの長文は辛い……)
 
 
 
 
・RDFについて
・埼玉県Z市の処分場
・ゼロエミッション、ゼロウェイスト
・溶融炉について
・病理学、疫学
・日経の講演会
・地域団体に属してみて
国勢調査
 
 
 
・RDFについて
 
03年の秋以降、全国的に分別収集のルールが変わった。
レジ袋などの《ビニール系ごみ》を、《燃えるごみ》とは分けて収集するようになったんだ。
ビニール系のごみは、低い温度で焼却するとダイオキシンが発生してしまう。
ダイオキシンについては、ネットで調べてみて。
ダイオキシン類は 400近くあって、有害なものは30くらい。2,3,8,7,の同位体が違うだけで性質が変わるらしい。
環境基準も、欧州に比べ甘い数値だという)
 
 
ダイオキシン類の発生を避けるための措置として、《高温での処分》あるいは《ビニール系ごみの再資源化》が想定されるようになった。
RDFも、再資源化の一手段らしい。ビニールを溶かして、ペレットと呼ばれる粒状の固形燃料に変える技術なんだ。(ペレットで合ってたっけ?)
長野県D市のビニールは、茨城県W町の工場に全て委託してるらしい。
(「ごみを業者に買い取ってもらう」のではなく、「市がお金を払ってごみを委託する」という図式。
回収するにも処分するにも、採算に合わないほど行政支出が大きい。
ごみを買い取ってもらって行政がお金を取るような売買形式にしない限り、《循環型社会》は実現しない)
 
 
二年ほど前、NHK「クローズアップ現代」で、RDFがとりあげられた。何故か?
RDFの製造工場で、爆発などの事故が相次いだからなんだ。
 
RDFは、未熟な技術だという批判もある。
事故や爆発の原因の1つとして、《ごみが分別されていなかった》というものがあった。
食品ごみをRDF化する際に、食品からメタンガスが発生したのだそうだ。
 
このように、RDFについては技術的な疑問や課題が多い。 
また、ペレットを社会が消費するような受け皿をつくらない限り、ペレットだけが溜っていってしまう。それでは結局、《循環型社会》《永続的な、持続可能な社会》は実現しないだろう。
後にも述べるけど、私の恩師がよく言っている。
「どんなに優れた技術が出来ようとも、社会が抱えきれないほどのごみが常に発生していたら、資源が循環することはできない。
大事なのは、《いかにごみを処分するか》ということよりも、
《いかにして、【ごみになるような物】を作らせないか》という《発生抑制》(refuse)の観点なんだ!」
 
 
 
 
・埼玉県Z市の処分場
 
私の恩師は、●●先生という人なんだ。私の文章も先生の受け売りなんだけどね☆
 
さて、その恩師は◇◇弁護士らとともに、各地のズサンなごみ処分場にかんする裁判で全国を飛び回っている。
 
(ごみ弁連、というサイトが、私のホームページからリンクしてある)
 
埼玉県Z市も、問題な処分場の一つだという。長野県にも、問題視される焼却炉や埋め立て処分場が沢山ある。
 
 
 
三谷幸喜ドラマ「合言葉は勇気」の題材にもなった話だけど………
「処分場建設反対」と言うと、こんな反論が返ってくる。
「ごみを出さずに生活する人間なんて有り得ない。みんなごみを出している。
それなのに、自分の地域だけ処分場を作りたくないというのは、《地域エゴ》だ!!」
 
私の実家の町でも、山あいに処分場をつくると言った時も、地域が二分されてしまうような争いが起きたようだ。
 
 
《地域エゴ》という言葉に対して、更に別の反論がある。
「焼却炉の許容量と地域から発生するごみの総量を調べてみた。その結果、地域のごみは、地域の力で処分できていることが分かった。
それなのに、何故ごみが溢れる現状にあるのか?
それは、東京で処理しきれないごみを埼玉などの近郊で処理し、
埼玉などで処理しきれないものを長野などで処理し、
そこでも処理しきれないものを富山や福井で処理しているからだ。
 
このように、ごみがドミノ倒しのように連鎖している。
 
 
うちの地域を《地域エゴ》だという声があるが、自分達のごみを外に押し付けている人間たちの方が、よっぽども《エゴイスト》じゃないか!!!!
処分場なんか新設しなくても、自分らのごみは自分らで処理できているんだ!!」
 
 
処分場のこうした現状を知っているからこそ、●●先生は《発生抑制》を主張するんだ。
 
 
 
 
(他にも先生は、こんなことを言っている。
「与えられている情報やデータを鵜呑みにするな!
教科書や大学の教授の言葉なんか鵜呑みにするな!自分で調べなさい。
 
『リサイクルは良いことですよ』なんて教えるような学校教育なんか信用するな!
 
 
 
 
《生産段階での発生抑制》(refuse)をして、
《消費段階でのゴミ小量化》(reduse)をして、
《資源の再利用》( reuse)をして、
それでも発生したごみを《再資源化》( recycle)するべきだ!
 
最初からリサイクルありきで行動すると、リサイクルしきれないほどごみが集まる。
結局、リサイクルのために収集した紙や缶を処分場にもっていってるのが現状じゃないか!」)
 
 
 
でも、私だって先生の全ての意見に賛成したわけじゃないんだ。
 
 
「《発生抑制》できれば素晴らしいけど、《発生抑制》が実現するまでの期間に、実際にごみは発生するじゃないか。これを処分するために、焼却炉はやむを得ないだろう」
という意見をぶつけて議論になったりするんだ。


処分場をつくる人は、こういう言い方をする。
 
「安定した深い地層にごみを埋める」
 
 
友人A君のように地質を学んだ人に言わせると、深い地中では「おう力」という力が加わっているらしい。
ごみの下に敷いた厚いビニール層も、おう力やごみの重さで破れてしまい、地下水汚染を招くのだという。
「国の基準通りやっていても、汚染は起こる」というのが先生の意見なんだな