恩師と飲み会
松本市にて、
大学時代に環境科学を教わった恩師の先生と
友人2人を交えて飲み会を行いました。
(終電では飲み会終わらず深夜1時まで延長したので
結局友人の車で自宅近くまで送ってもらいました)
松本の友人は徒歩でやってきて、
伊那の友人は車で来たため飲酒しないとの事。
職場などの近況報告をしたり、
相変わらず県内や日本全国を駆け回っている先生の話を聞きました。
あと、例のごとく私の失恋話でネタになったり………
先生が昔から言っているのは
●【教科書だとか権威ある先生の言う事だとか、そんなもの信用するな】
という事。
また、日本の権威ある先生たちは
大概ひとつの分野に突出した知識を持っているが
他の分野に関して知識が乏しいため
総合的に広い見地で判断する事が出来ない、ということ。
本当の情報は、自分の足で確認して得たり
あるいは教わった内容を疑ってかかる事をするべきだ、と。
別の大学でも客員講師や集中講義をやったりしているが、
たとえば<魚をさばいてみろ>とやらせてみたところで
包丁をまともに使える人間は半数しかいなかった、と。
(その中でもとくに真面目な人は、
<包丁の使い方練習してこい>と軽く言ったら
次の講義までに包丁の使い方を練習してきた人が数名いたらしい)
【真面目なだけじゃダメなんだ】
人間として、視野を広く持たないと。
あと今日の飲み会で話題になった事は
●【学歴や権威は、その人の人生の良し悪しを決めたりしない。
自分の人生に誇りを持って、自分の道を貫き通せ】という事。
学問的な話題で言うと、
水資源の問題が主な話になった。
(少し、昔の先生の講義の内容も含む)
・日本はよく「資源の乏しい国」と言われるが、そんな事は無い。
日本ほど、生物多様性に富んだ国も少ないし、
森林資源や水資源については類を見ない豊富な国である
・ヨーロッパなどでは、水道水で料理する事が出来ない。
それは日本の軟水と違い、硬水だからだ。
だから欧米ではトマト煮込みやワインなどの調理が発達した。
また東南アジアは軟水だが、微生物が多く腐りやすい。
・水資源は世界で40兆円規模の市場と言われている。
今後は市場規模は10倍になっていくかもしれない。
日本の水を北京で売るなど、今後儲けていく方法は色々ありそうだ。
・中国が日本の水資源や森林資源を狙っている話について。
中国の乱暴なやり方について私が議題に挙げたのだが、
元々欧米列強だって植民地政策で他国の資源を使ってきた。
(江戸時代のペリー来航だって、六甲方面の水資源を狙ってきた?)
中国はそうした姿を見ているから、模倣したり資源に過敏になっている?
・ロシアや旧ソ連では、羊の放牧のために根こそぎ森林伐採した。
そのために塩害が発生し、アラル海に流れ込む水は減り
湖は3分の1の大きさにまで縮小した。
・元々、惑星と地質に関する学問を習っていた。
現在は月の起源はジャイアントインパクト説が有力だが、
当時は他にもいろいろな説があった。
月のクレーターは、月自身の内部が熱かった時代の
火山の噴火跡・マグマの流れた痕では無いか、との見地に立っていた。
・戸倉上山田の焼却処分場の煙について。
どんなに毒性が少なくなっても、
慢性的に煙を吸っていたら病状は改善されない。
また、焼却場の煙と健康被害を【病理学的調査】で実証は難しいため
【疫学調査】として健康被害の時期や自己申告をまとめたものを
裁判に提出して闘ってきた。
微小な量の検査というのは、得てして誤差が出やすい。
精密・微小な量になればなるほど、かえって実証は難しくなる。
・先日のNHKの話題やラジオニュースの話題を先生にぶつけてみた。
<武蔵野市 焼却場のコスト削減 煙透明化の工程を省く実証実験>
<上勝町 葉っぱビジネス 農家の世帯が葉っぱを売って収益を得る>
<青森県 農薬を使わずりんごを栽培 奇跡のりんご>
<イエメンに建設中の都市 CO2排出0の都市マスダールシティ>
<エコカー減税の陰で、廃車が急激に増え分別しきれず処理された実態>
<飯田市ガス化溶融炉 全国でRDF燃料が廃止された経緯>
以前講義の中でも、
「医者の自己矛盾性」という話があった。
医者は患者の病を減らそうと努めるのだが、
同時に患者がいないと医者の生活が成り立たなくなる、という実態。
焼却場問題でもそうだ。
ごみが減ってしまうと、焼却場の炎を維持する事が出来ないため
炎を維持するためだけに物や油を投入する事があるとかないとか。
葉っぱビジネスについては、
需要をつくることの重要性という話になった。
先生自身、この上勝町の葉っぱビジネスの考案段階で携わっていた、と。
相変わらず私も自分の話したい事ばかり話していたので、
【だからモテないんだ】
という結論になって飲み会は終了となりました。
…………結論そこなんだ……orz