hasihiro25のつぶやき

長野県の、しがない派遣社員。ゲーム、ニュースの感想などつぶやき

映画……パフューム 〜ある人殺しの物語〜

ジャン=バティスト=グラヌイユは、なぜ狂気に走ったのか?

一部CMでもあったが、ラストには
群衆という群衆が性欲の虜となり肉欲に興じる。
 
彼を憎む群衆さえも、怒号の声さえも、
究極の香りの前には、すべての人間がひれ伏す。
 
まさに映画のキャッチコピーにもあるとおり「ひれ伏す」…それは悪魔の所業。




そんな彼が処刑台で流す涙……
最初出会った女性の場面で 一歩踏み外していなければ……
そこから運命は変わってしまったのだ!
 
そして、自分が追い求めていた<なれの果て>が、これなのか…と。

 

彼の後には、すべて死が付いて回る。
原材料<処女>……その究極の香水のために、世界は震撼する。




 

人々が不安におののき、部外者や貧困者を迫害する姿は9.11以降の現実の姿であり、
犯人が狂気に走っていく姿は さながらラスコーリニコフが殺人へと動いていく契機のように<必然の偶然>であり、
(「罪と罰」読んだことないけど、何となく勘で…)

 

人々が信仰に助けを求めるのは まさに現実の姿そのものなのだろうか、と思う。

 
そして、あなたはグラヌイユの最期の姿を、嗅ぎつけることはできない……